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From the Source #02_フランス KAOKA

風土との呼応

温暖な空気の中、鳥のさえずりが響き、木々の葉はやわらかな光を散らしています。 そんな穏やかな環境の中で、カカオはゆっくりとその実を育てています。 カカオからできたチョコレート。それはとても身近な食材でありながら、 産地は赤道近くが中心で、さらに発酵や焙煎といった工程が施されているため、 りんごや桃などと違い私たちにとって遠い食材ではないでしょうか? フランスのチョコレート会社KAOKAは、 アロマティック・オーガニック・フェアトレードチョコレートのパイオニアとして、 ペルー、エクアドル、ドミニカ共和国、サントメ・プリンシペの4つの産地の特徴を丁寧に観察し、そこに生きる人々とそれぞれの土地が持つ独自の環境に配慮しながら、 味を一歩一歩築き上げてきました。

出会いと共鳴

1993年、KAOKAはフランスで誕生しました。
創業者アンドレ・ドゥヴェールの言葉――
「生産者が生活できないような価格でカカオを買うことは、決して許されない」。
その信念は、熱帯の農園が抱える低賃金労働や森林破壊といった現実を前にしても、
理想として終わることなく、今もKAOKAのチョコレートづくりを支え続けています。
KAOKAのサステナブルなチョコレートづくりは、生産者との深い信頼関係の上に成り立っています。社長自ら現地を訪れ、農園での技術支援や品種改良、生態系の保全まで――あらゆる取り組みを自分の目で確かめながら、生産者と共に歩んでいます。スタッフが農園で過ごす日数は、年間140日を超えるほど。さらにKAOKAは独自の基金「KAOKA FOUNDATION」を設立し、技術支援やインフラ整備、苗木の提供、老朽化した農園の再生など、カカオの品質だけでなく、生産者の暮らしを豊かにする活動を続けています。

そしてKAOKAが育むのは、「味」だけではありません。それは、「森」そのものでもあります。アグロフォレストリー(森林農法)を取り入れ、カカオの木々の間に果樹やさまざまな樹木を植えることで、木陰が土を守り、虫や鳥たちが戻ってくる。一本の木が、もう一本の木を呼び戻す―。そんな循環の中で育ったカカオには、果実のような酸味や大地のぬくもり、そしてやわらかな空気の香りが宿っています。ひと口食べると、その土地の記憶が静かに広がっていくようです。

生産者にも、そして消費者にも誠実であること。
KAOKAのチョコレートは、その思いを軸に「おいしさ」と「安心」を追い求めています。その姿勢は、パドゥドゥが大切にしている「安心して食べられるおいしいお菓子をつくり続けること」という想いとも、深く響き合っています。

香り豊かな味わいへのつながり

ドミニカ共和国産カカオを使用した「アロユナ 72%」は、
柑橘を思わせる華やかな香りと、きりっとした酸味が印象的なチョコレート。
カカオ分が高いため、食感はやや硬めで力強く、
ひとかけらで深い余韻を感じさせます。

一方、「アンブロヤ 58%」は、同じく柑橘系の香りを持ちながら、
よりマイルドで、ほんのりとしたビター感が心地よい味わい。

この2種に共通する柑橘系の香りを生かし、
柑橘やイチジクなどフルーツの繊細な酸味にチョコレートの甘みを重ねることで、
より奥行きのあるコクを引き出しています。

そして「ボナオ 37%」は、やわらかでミルキー、まろやかな口どけが魅力。
そのやさしさを活かして、柚子やりんご、レモンなど
爽やかな酸味が際立つ素材と組み合わせたり、ナッツの香ばしさに
ミルクの甘みを重ねて、やわらかな余韻を表現しています。


フルーツを使ったお菓子が多いパドゥドゥ。
チョコレートそのものが持つ味のグラデーションを活かし、
フルーツの酸味や香りと重ね合わせることで、
より立体的で奥行きのある味わいを生み出しています。

最初に感じる鮮烈なインパクト。
次に、ゆるやかに広がる豊かな香りと味わい。そして、すっと静かに消えていく余韻 -。
その一連の流れの中に「芯のある味わい」と「静けさ」を見出し、
パドゥドゥは、チョコレートの個性を生かしながら、お菓子やドリンクへと表現を広げています。

素材のその先

パドゥドゥでは、多くのお客様がチョコレートを特に好まれています。チョコレートケーキ、フルーツとの組み合わせ、クッキーのチョコチップ。商品のバリエーションも豊富な定番の食材です。なかでもガトーショコラは、カカオのビターな風味をシンプルに楽しめる一品。トップにのせたクリームと合わせることで、チョコレートの深い味わいがより引き立ちます。また、この秋新登場の「Chocolate Joli」は、香ばしいくるみのクラリネと、二種類のチョコレートを1:1で合わせたチョコレートクリームを重ねた贅沢な一品。ミルキーで豊かな香りと、奥行きのある味わいが楽しめます。

未来をみつめて

私たちにたくさんの喜びを与えてくれるチョコレート。 森の保護と、何よりカカオを育てる人々の生活を大切にする 。その調和こそが、本当に美味しい味わいを生み出しているのだと思います。次世代に美しい自然を残す責任を自覚しながら森と人々の手によって育まれたKAOKAのチョコレートを使ったお菓子は、まさに “おいしいもののまなざし”そのものなのです。

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