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山梨県 田村ぶどう店さんからぶどうが届きました

山梨の美しい山々を背に、段々と広がるぶどう畑。
細いくねくねとした道を進んでいくと、田村ぶどう店さんの畑がありました。田村さんの畑は、美しく整っており、どこか凛とした空気を感じます。おじいちゃんの代から守ってきて50年の歴史あるぶどう農家さん。

私たちが訪れたのは7年前。
コロナもあり、なかなかうかがえる機会がなく、やりとりはメールや電話がほとんどになってしまいましたが、あたたかく丁寧なお人柄はぶどう作りに通ずるものがあります。


山梨の葡萄栽培の歴史は古く、一説によると、1,200年以上前から栽培されていたと言われており、高品質の品種が数多く栽培され、生産量は日本一です。

ぶどう作りに適している気候は大きく3点。
朝晩の寒暖差があること。日照時間が長いこと。降水量が少ないこと。

夜の気温が低いと、昼間つくられた甘みの元であるでんぷんを貯めておくことができるので、しっかりと甘味のあるぶどうに育ちます。
また、日照時間が長いことは、きちんときれいに色づいた甘くておいしいぶどうができるそうです。田村ぶとう店さんのある一ノ宮では、朝晩の寒暖差がしっかりとあり、日照時間が長いので甘くてきれいな色付きの上質なぶどうが育ちます。




その中でも、美しく連なる田村さんのぶどう畑。

「畑の位置、ぶどうの木の位置、葉っぱの数、全てがおいしいぶどうを作るために計算し尽くされたものなのですよ。」

さんさんと太陽の光が降り注ぎ、ぶどうの葉っぱの間からは、木漏れ日があふれ、風が山から降りてきます。木と木の間の風通しを良くすることによって、虫もつきにくくなるんだそうです。


全ての粒が美しく身が大粒で味がしっかりと濃いのが特徴の田村さんのぶどう。
美しい形を作り出すのは、やはり職人技で、できあがりの形を想像しながら剪定します。
「茶つぼの形を目指すんだよ。肩がいかっていて、おしりの方が細くなる、3・3・2・2・1というぶどう界の黄金比率がある」
しかし、ひと粒ぬいてしまうとバラバラしてきてしまうので、1番大切なのは、日々のお手入れをきちんとすることが必要なのです。
(とくに赤い実のものがデリケートなんだそうです。)

「目方を少なくすると、ぶどうの肉質がかわり、味が濃く、おいしいものになる。とにかく、天候が1番たいへん。簡単なようで、難しい。」


おじいちゃんとおばあちゃんがふたりで一からはじめたぶどう農園。



丁寧で行き届いた美しい畑は、私たちには少し低いくらい。
お話を聞いてみると、背の低いおばあちゃんに合わせたぶどうの棚の高さなんだそう。すこし恥ずかしそうに微笑むおばあちゃんの顔とご夫婦二人三脚で歩まれてきた姿が畑にしっかりと映っていました。
そして息子さんに少しずつ引き継がれ、こだわりのぶどう作りを田村さんご一家で守っています。



本当に伝えていきたい味
田村さんは、2~30種類のぶどうを作っています。
最近では甘さが多く、シャインマスカットのように種の無いぶどうの人気が高いですが、種のあるぶどうは、種のないぶどうに比べて、コクがある味わいになるそうです。
“甘さ”と“酸味”のとれたバランスのぶどうが理想的なぶどうの姿じゃないかなあ、とおじいちゃんはぶどうをつまみながら話していました。

山梨県には、甲州ぶどうという品種のぶどうがあるそう。
「私たちも、これ(甲州ぶどう)は、好んで食べるね。口に含んだ時のぶどうの味わいのバランス。皮を出して、種はそのまま食べちゃうの。」
少し遅い時期のぶどうだそうで、鮮度が大切なのでなかなか市場に出回らない品種だそうです。

今年も田村さんのぶどうお楽しみください。

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